英検について

私のところでは生徒さんに英検受験をお勧めしていますが、英検合格そのものだけを目的にはしていません。

だいたいの目安は、小学校の間に5級か4級、中1で5級か4級、中2で3級、中3で準2級、高1か高2で2級、高3で準1級と思っています。中1で5級なんて遅いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、高3で準1級がとれれば現行のセンター試験などは本当に簡単に思える実力ですので、長い目でみれば遅くはありません。また、英検は別に級を順番通りに受ける必要もありませんから、5級の次に3級を受けたり、5級は受験しないという判断があっても構わないのです。

小学校の間に必要な実力は知識ではありません。知識は後から必ず追いつかれます。小学生が身に着けるべき英語の力のうち何よりも大切なのは英語の音ですし、またさらに言えば、個々の音だけではなく全体的な英語のオーラです。リスニング力もリンキングやドロッピングなどの細かい点よりもむしろ英語を聞くときの原則みたいな抽象的ですが絶対的なリスング力なのです。

どうやってこのような力を身に着けるかというと、実は難しいことを背伸びしてやるのではなく、実力にあったレベルの文章を繰り返し聞いて音読する、背伸びするのではなく同レベルのさまざまな文に触れることがとても大切です。付け加えれば、難しいことをやるとどうしても意味の理解にエネルギーをとられてしまうので、発音やリスニング力の向上の妨げにさえなってしまうのです。

英検の級を早くとらせたいと思う小学生の保護者の方のお気持ちは理解できますが、よい英語教師なら必ずストップをかけると私は思いますよ。