英語の底力

先日、埼玉県の外国人総合相談センターのボランティア通訳の研修に行ってきました。ロールプレイは、1)DV被害に悩む外国人女性の生活保護申請手続きの手伝いと、2)子供とシェルターに逃げてきた女性のアパート探しを手伝うという内容。

もちろん、あらかじめ原稿をもらっているわけではないので、その場ですぐ訳し始めなければなりません。児童手当や児童扶養手当などの用語は後で確認するとしても、やはり、とっさにどれだけの英文が口から出てくるかが勝負です。

また、相談人役のネイティブスピーカーの方の英語に少しなまりがあり、一瞬「?」と思うこともありましたが、現実の世界では、教科書や英語教材のCDのような英語を話す人の方が圧倒的に少ないのです。「?」と思った場合はもちろん聞き直しますが、それでも、最終的には、語彙力、文法力など、どれだけ英語の底力をもってるかが勝負です。

教えていると、目の前のテストの点数を上げることだけにとらわれがちになってしまいます。もちろん、それが一番大切なことですが、テスト対策だけに終わるのではなく、ゆるぎない基礎力がつくように、英語そのものを普通に地道に指導していきたいと、常々思っています。

普通に正しく勉強すればテストの点数はとれるのです。出題者の意図ばかり意識したり、小手先のことばかりにとらわれていると、英語そのものの基礎力がつきません。何を聞かれても平気、出題の裏なんか気にもしない、というのが王道の勉強法なのです。