英検の効用

私自身は英検合格を目的化するのはあまり好きではありません。英検は大学卒業時に1級か準1級をとればよいわけで、間の学年で何級をとったとかはあまり意味がないと思います。

ただ、中学生2年の3学期に英検3級を受験されることはお勧めしています。3級は中学卒業レベル。2学期期末テストから3学期の期末テストまで比較的時間があるこの時期に、中3で学習する文法項目をざっと学習してしまおうというわけです。どのみちすぐ習う内容なので、生徒もよくついてきてくれます。

そしてなによりも、3級には面接があるので、否応なしに音読の練習をしなければなりませんし、英語を話さなければなりません。生徒は、学校や塾のテストでは得られない体験をすることができます。

で、今回一次試験に合格してくれたT君。彼は中学1年生から見ている生徒ですが、とにかく音読を嫌がる。声に出して読もうよと言っても、ぼそぼそというだけ。英語なんてどうせ話すわけないからとも言う。中学生相手にグローバル化だの、仕事で英語を使う必要性など訴えてみても仕方ありません。こういうタイプの生徒には、「英検受かりたいでしょ。二次試験に面接あるよ。音読しなきゃ」の方がよほど効き目があるのです。

英検はいいタイミングで受験すれば、「学習の道しるべ」としての効用もあるし、生徒にたっぷり音読練習させられるという点で、やはり役立つというのが、私の実感です。